ワクワクMAXキャンプ

青少年育成事業「ワクワクMAXキャンプ」事業報告

ワクワクMAXキャンプ

今年度、青少年育成事業担当委員会の理事を務めております山中です。大変遅くなりましたが、今夏開催させていただきました青少年育成事業「ワクワクMAXキャンプ」の事業報告をさせていただきます。

【関連記事】開催募集要項、事前告知については、「ワクワクMAXキャンプ~僕らが決める僕らの冒険~」参加者大募集、もしくはワクワクMAXキャンプ特設ホームページをご覧ください。

高岡市内の児童45名と共に学ぶことができました

高岡市内の児童45名と共に学ぶことができました

本年は担当委員会である我々の不手際もあり、事業の開催承認をいただいたのが6月に入ってからだったので、告知期間も2週間余りしかありませんでした。にも関わらず、45名の応募をいただき、多くの子どもたちと共に事業を実施することができました。

参加対象者が高岡市内の4~6年生対象であったため、事前に小学校の校長会にお邪魔させていただき、チラシ配布のお願いをさせていただいておりました。そういったこともあり、小学校に直接チラシを持参し、参加対象者全員に告知できたことが大きい要因だったと思います。また協賛いただいた企業の皆様のおかげで参加費を低く抑えることができたことも大きかったと思います。

木村貴志先生から志とは何かを学びました

木村貴志先生から志とは何かを学びました

事前研修を7月4日に開催させていただきました。昨年に引き続き、バッカーズ寺子屋塾長の木村貴志先生をお招きし、志とは何か、どういった人生を歩むことが大事なのか、人としてどうあるべきかなどを教えていただきました。小学生にとっては難しい内容だったかもしれませんが、将来自分はどうなりたいのか、そしてそのために今何をしなくてはいけないのかを考えるきっかけとなりました。聞くと聴くの違いから、人の話を聞く姿勢について学んだり、本を読んだり人の話を聞いたりするインプットも大事だけど、自分の身に付けるためには、自分の気持ちを文章に書いたり、人に話をして伝えるアウトプットすることが大事だということも学びました。

子どもたちと木村先生

木村先生は相手が小学生であっても、あえて難しい言葉を使ったり、まだ小学生には理解できないような内容も話されます。それは人として大事なことを伝えるときには、大人も子供も関係がないというポリシーからです。先生が真剣に大事なことを話をしているということさえ分かってもらえれば、その場で理解できなくても、成長につれ後に理解できるようになるからです。それをまだ小学生にはまだ早いからといって、大人が遠慮していては、子どもはいくらたっても成長しません。我々はこういった先生の姿勢からも、青少年育成に関わる大人として大事なことを学びました。

徳育ゼミナールで日本の情緒と道徳心を学びました

徳育ゼミナールで日本の情緒と道徳心を学びました

事前研修では、日本JC推奨プログラム「徳育ゼミナール」も開催しました。我々と同じJCメンバーである公益社団法人日本青年会議所国家グループ国史会議副議長の南山大毅君を講師にお招きし、日本人として大事にしてほしい情緒と道徳心を子どもたちと共に学びました。

子どもたちと南山君

家族や学校、友達といった多くの支えの中で生かされていることや、そのつながりの中で自分が存在していることを理解し、改めてそういった環境にいることに感謝の念を持ち、だからこそ、他者を思いやる心を大事にしなければならないということや、それこそが日本人であることの誇りだということを感じてもらうことができました。

能登島で大いに学び遊んできました

今から出発です

8月8日~9日、晴天にも恵まれ45名の児童と共に「ワクワクMAXキャンプ」を能登島で実施することができました。4年生が18名(男子8名女子10名)、5年生が19名(男子6名女子13名)、6年生が8名(男子2名女子6名)と4、5年生が多く、学校以外での宿泊学習に初めて参加する児童も多く、最初は不安そうな表情でしたが、すぐに友達同士打ち解けて、グループ内でも仲良く行動することができました。

晴天といえども、言うなれば猛暑の中での事業となり、ほとんどが屋外での活動でしたので、体調を崩す児童もいましたが、それでも仲間同士助け合いながら、プログラムをこなしていってくれました。

子どもたちが自分で考えてスーパーで食材の買い出しをしました

野外炊飯でカレーを作り、朝食でサンドウィッチを作るのですが、通常であれば、メニューを事前に計画し、それに基づきこちらで食材を用意するのですが、今回の事業は自分で考え行動できるようになることが目的だったので、グループごとに子どもたち自ら買い物をしてもらいました。ここでのねらいは、一番初めに自分たちで行動しないと何も手に入らないことを教え、また予算の中でみんなが希望するものをどうやったら購入できるか、話し合いの中から、子どもたちの役割を担うことの大切さや班をまとめるリーダーシップを養うことでした。

班によっては事前に母親からカレーはどう作るのか、また、必要食材をリスト化してきており、その中で話し合ってひとつのカレーを導きだし、メンバーで協力して食材を調達していて、キャンプ場についてから班のまとまりを生むことができた一方で、ただの欲しいものを言い合って、ダラダラした買い物になったり、想定以上に予算も多かったことから、少ない予算の中から抽出して買い物するというより、欲しいものを言い合う格好となってしまいました。

限られた条件の中で何かを成し遂げるという意識付けを十分に行うべきでしたが、後の感想からは、自分たちで買い物をするという体験が初めてであったり、新鮮で楽しいと感じる子どもも多く、自分で行動しようという意欲を持たせることができたようです。

ワクワクMAXラリーで主体性と行動力を養いました

ワクワクMAXラリー

キャンプ場に到着し、昼食を終えた後、みんなでウォークラリーを楽しみました。10問の問題と、途中課題ポイントを設け、単に問題を解くだけではなく、グループ内のチームワークやそれぞれのリーダーシップを求める内容にし、主体性と行動力を養うことをねらいました。

隠されたキーワードは何だろう?

猛暑の中でのフィールドワークということで体調も心配していたのですが、思ったよりも楽しんで取り組んでもらえたようでした。特に女子比率が多いなかで、男子が積極的に牽引している姿が見受けられ行動力を感じました。主体性という観点では、リーダーは牽引役として周りを気遣い、そのなかで他メンバーは、リーダーの指示に従うなかでよりよくするために意見を出している姿が見受けられました。一方、競争に負けたくないという意気込みも強く、すぐに随行係の大人に頼ろうとしたり、また自分の良いと思った意見が通らず、拗ねる子もいるなど、話し合いがうまくいかないグループもあり、共助と協力という本来あるべき姿を意識付けできなかったところもありました。

野外炊飯で自分たちで夕食を作る喜びと苦労を学びました

カレー上手にできました

自分たちで選んで買った食材を使って野外炊飯を行いました。食事を作るという当たり前の行動においても、実際自分で体験し、その苦労を知ってもらうと同時に、誰かのために食事を作る、何かをするという喜びを知ってもらおうと、できるだけ子どもたちだけでやってもらいました。

どうすれば早く作ることが出来るか効率を考え、男の子は火を起こし、女の子は食材を切る人、食器類を洗う人と役割を明確にし、協力し合って作ったカレーを美味しそうに食べている姿はとても良かったです。出来上がった時や、食べている時の笑顔を見たときは、期待した以上の効果があったと感じました。後の子どもたちの感想にも、思ったより野外炊飯の体験が印象に残っているようでした。ただ、誰かのためにというというより、シンプルにお腹が減ったから早く皆で作って食べようとしているグループや、何もしない子もいたり各自温度差もありました。

キャンプファイヤーをしながら一日の振り返りをしました

木村先生から教えてもらったインプットとアウトプットを思い出し、1日目に学んだことを意識の中に落とし込み明日の行動へ活かすように、キャンプファイヤーをしながらグループごとに振り返りをしました。

非日常空間の中で火を見ながら、自分と向き合い、そして仲間と素直な気持ちで意見を言うことができました。明日はこうしていこうとか、もっとこうしようとかリーダーから積極的意見が出てくるようになりました。木村先生からの教えてもらった方法を実践している班もあって、事前研修で行ったことが意識の中にしっかりと残っていたようでした。

朝食も自分たちでつくりました

朝食も自分で作りました

自分たちで選んで買った食材を使ってサンドウィッチとピザを作りました。1日目の夕食で得た反省や学んだことが活かされているかどうかを見ながら、子どもたちの行動にどういった変化が生まれたかを確認しました。

ピザのつくりかたを教えてもらってます

女の子がサンドイッチを作り、出来たら男の子へ、ピザを作った男の子は女の子の方に持っていき、自然とそれぞれの役割を感じ行動しながら、ともに喜びを分かち合う姿が見られるようになりました。ただ、食事となると女の子が率先して作る姿が目立ち、男の子が気おくれしてる感じもありました。

のとじまファームで収穫体験とバーベキューをしました

じゃがいも掘り体験

のとじまファームさんでじゃがいも、トマト、ブルーベリーの収穫体験をして、のとじまの食材でバーベキューしながら昼食をいただきました。自然の恵みをいただくという体験の中から、大きな自然の中で生かされている自分というものを感じてもらいました。また自然という予測できないものに対して、自分が考え判断し行動しなければ答えを見つけることができないことを理解し、また答えのないものに対しても恐怖をいだくことなく、前向きに行動しようとする力を養うことをねらいました。

これまで食べたことのない甘さのトマト初めてのブルーベリー収穫

収穫したものはお土産に持って帰るということもあって、家族のために袋一杯に収穫したり、また仲間同士分け合ったりしながら、自然の恵みをいただくありがたみを感じてもらえた一方で、のとじまファームさんのご配慮のおかげで、子どもたちにとっては至れり尽くせりの感もあり、自分で考え行動するという点は薄らいでしまったところもありました。

最後はみんなで海水浴を楽しみました

最後は純粋に遊ぼうということで、事故だけは起こさぬように十分に対策を行って、能登島マリンパーク海水浴場で海水浴を楽しみました。子どもたちの遊びという中から子どもたち同士の友情や仲間意識を育んでもらって、また遊びだからこそ生まれる子どもたちなりの役割であったり、リーダーシップが育まれることを期待しました。

非常に楽しそうに子供たちの笑顔溢れる機会となりました。また子供たちはこういった遊びを通じて自然に盛り上げ役や遊びを仕切る関係がつくられて、いわゆる社会性を育むものだと感じました。海水浴での遊びは男女の垣根はなく、非常に盛り上がり友情や仲間意識が育まれました。

ひょっこり温泉で入浴して今回の事業の振り返りました

海水浴の隣にあるひょっこり温泉島の湯さんでお風呂に入って、休憩室で今回の事業の最後の振り返りをしました。今回の事業の目標であった、自分で考え主体的に行動できるようになれたのかどうか、そして明日から自分はどのように行動していくのかを班ごとに振り返り、明日からの生活に活かすことを意識させました。

海水浴での交流の効果もあってか非常に別れを惜しみ、もっと共にいたいという雰囲気が伝わってきた。また、最後の意見交換の場でもありしっかりと得たものを発表している子もいました。主体的に行動できるようになれたかは直ぐに検証できるものではないかもしれませんが、少なからず座学で学んだ事や体験を通じ感じた意見がでてきており、やった甲斐があったと感じました。

今回の事業を終えて

自分で考え行動できる力を養うことを目的とし、それぞれのプログラムにおいてねらいを設定し事業を構築しましたが、子どもたちには家族や学校を離れて、初めて会う仲間と共に初めての体験をするということは、我々の期待以上にそれぞれ感じるものがあったようです。子どもたちは子どもたちなりに、普段の生活や将来についていろいろと考え悩んでいて、そのために我々大人ができることは、様々な機会を作り、体験、経験を積ませてあげることしかできません。その中で子どもたちそれぞれの度合いで何かを感じて成長する糧にしてもらえればよいのだと改めて考えることができました。

今回の事業に子どもたちを参加させていただきました親御さん、そして事業を支えていただきました協賛企業様、看護師さん、ボランティアスタッフの皆様に御礼を申し上げまして、事業のご報告とさせていただきます。今後も当会議所の事業へのご理解ご参加と共にご支援ご協力のほどよろしくお願いいたします。ありがとうございました。