一般社団法人 高岡青年会議所

理事長所信

理事長所信とは、メンバー、そして地域の方々に向け、

2026年度の高岡JCの考え方や取り組むべきことを示したものです。

2026年度の畠山理事長の考えやその意気込みをぜひご一読いただければと思います。

理事長所信

2026年度一般社団法人高岡青年会議所
第56代理事長 畠山 直聴

自らを変え、まちを変える

【はじめに】
まちとはなにか。文化や歴史、ビルや工場、道路や公園、飲食店や服屋、公共サービス、様々なものが合わさってまちは存在しています。しかし、それらはそこに住み暮らす人、利用する人、歴史を築いてきた人、市民がいてこそ成り立つものであります。では、そのまちに生きる人とは誰か。それは私たち一人ひとりです。そう、まちとはひとなのです。まちづくりをするということは、ひとづくりをするということであり、自分づくりこそがまちづくりに繋がります。

私自身、そのことをJCでの経験から学んできました。2014年25歳で入会した当初は、とにかく言われたことを必死にこなすだけで、自分のことばかりを考えていました。2018年にまちづくりの委員長を担い、「まちとは人であり、その人とは自分自身である」という原点に触れたことで、視点が「事業」から「ひと」へと転じました。2020年50周年特別委員長としてコロナ禍に直面したときには、0か100かで諦めるのではなく、「10でも20でもやれる形を探す」ことを仲間と共に学びました。そして2024年アカデミー拡大の特別委員長を務めたとき、私は想いを伝えることに徹し、実行はメンバーに大きく委ねました。その結果、仲間が主体的に動き、組織をつくり上げていく姿を目の当たりにしました。この経験を通じて、人に任せ、人が育つ環境を整えることこそが自分の役割であると確信し、背中で魅力を語り続ける覚悟を新たにしました。振り返れば、先輩方が私に注いでくださった無条件の支えが、私の内側に利他を芽生えさせ、私もまた次の世代へと手渡す側へと変えてくれたと思います。

このように青年会議所での経験は、私自身を少しずつ変えてくれました。がむしゃらに動く自分から、挑戦を恐れず可能性を模索する自分へ。そして、自分が前に出るだけでなく、仲間を信じて託すことのできる自分へ。こうした変化の積み重ねが、今の私に直結しています。自分が変われば仲間が変わり、仲間が変われば組織が変わり、やがてまちが変わる。青年会議所は、リーダーシップの開発と成長の機会を通じて、その連鎖を現実にしていく団体であります。恩を受けた私が恩を送り、次のリーダーがまた次を生む。その連鎖こそ、未来の高岡を動かす力であると信じて、歩みを進めてまいります。

すべては未来のために、自分づくりからまちづくりをはじめよう。

【まちのビジョン実現に向けて】
2024年、私たちは高岡の未来を見据えた「まちのビジョン」として、CREATIVE NEXT TAKAOKAを策定しました。そして2025年、創立55周年という節目の年を迎えたことを機に、このビジョンを対外的にも力強く発信し、その実現に向けて本格的な第一歩を踏み出しました。2026年度は、このビジョンをさらに前へと進める重要な1年と位置づけ、掲げた4つの重点アクションに基づき、戦略的かつ実効性のある運動を展開してまいります。単年の取り組みにとどまることなく、私たちは2030年の理想の姿を見据えた5ヵ年のロードマップを意識しながら、バックキャスティングの思考で現在の行動を設計し、目標達成への道筋を着実に描いてまいります。

このビジョンは、高岡青年会議所だけが目指すべきものではありません。地域全体の未来像として、さまざまなステークホルダーと想いを共有し、共創の姿勢でともに取り組むものであります。そのために、私たちは「ビジョン実現会議」を継続的に開催し、多様な人々と意見を交えながら進捗を確認・検証し、次年度以降の運動へと確実に繋げていきます。より多くの仲間を巻き込み、共感の輪を広げながら、この地域に未来へ繋がる持続的な好循環のループが生まれることを目指し、私たちは変化を恐れず失敗を恐れず、果敢に挑戦し続けてまいります。

【拡大は使命、教育は力】
会員拡大は青年会議所運動そのものであります。それは、この地域に一人でも多くの同志が生まれることが、まちの未来をより良くすることに繋がるからです。地域により良い変化を起こすための原動力とはまさに人であり、会員を拡大していくことが全メンバーで取り組むべき事業なのです。この全員拡大を掲げる上で、誰かが行うののではなく、全員が会員拡大を行う意識を持つことが必要であり、そのための環境づくりが重要です。そして、何よりも大切なのは、会員拡大に対する熱を持つことです。熱無きところに人も集まらず、どれだけの施策を講じても人はついてきません。担当委員会がリーダーシップを発揮し、全メンバーに熱を伝播させ全員拡大を行う。この熱と環境づくりをつくることが、組織における持続的な拡大活動の流れと仕組みを生みだすことになるのです。

そして、量と質の両面もまた考えなければいけません。同志が多く増えることは重要ですが、数が多ければいいというわけではありません。入会時の教育こそが、今後のJC活動を左右する重要なポイントでもあります。また、近年入会年度の浅いメンバーやJCへの理解度が低いメンバーに対しても、共に育みながら、自身や地域に変化を起こすことができる人財へと成長する機会を提供していくことが必要です。入会、教育・共育、定着を軸に、地域を牽引できるリーダーを輩出し続けることが、私たちの使命なのです。

【教育と挑戦が育む未来の力】
未来を創るのは、今を生きる若者たちです。私たちは、地域のすべての若者たちが自らの可能性を信じ、未来を描き、挑戦し、社会へ羽ばたく力を育めるような環境を整えていきます。

なかでも、社会的自立に向けて自己理解を深め、将来の目標を考え、社会で活躍するための力や生きる力を育てるキャリア教育は重要です。このキャリア教育は、学校だけで完結するものではなく、企業や地域の大人たちも教育の一翼を担い、共に若者たちを育むことで、その実現へとつながっていきます。2023年から始まった学校訪問プログラム事業は、より多くの学校や企業を巻き込みながら推進することで、地域に根ざした新たな教育文化として定着し、次世代を育む教育の礎となっていきます。

そして、教育と並び地域の持続的な発展に不可欠なのが、挑戦する力を持った次世代のリーダーの存在です。若者は、これからの社会を長期的に支えていく担い手であり、彼らが挑戦し、地域で成長していける環境づくりが求められています。2023年には御旅屋セリオ内に、誰もが挑戦できるスタートアップ支援施設TASUが開設されました。これから地域の未来を担う若者たちが自らの可能性を信じ、未来を主体的に描きながら挑戦していけるよう、アントレプレナーシップや創造性、協働力など、次世代に求められる力を育む事業を展開していきます。若者が地域で挑戦し、成長していける土壌を育むことこそが、未来を創るための地域の力であり、次代を担う人財を地域から生み出す原動力となるのです。

【こどもをまんなかに、まちの未来を育てる】
こどもは地域の宝であり、未来を担う存在です。こどもをまちのまんなかに据えた社会を築くことで、地域の未来を守りたいと考えています。新型コロナウイルスの影響により、少子化の進行は想像以上のスピードで地域社会に影響を及ぼしており、これは高岡市にとっても極めて深刻な課題です。将来的には地域の存続にも関わる問題であり、今、親世代である私たちが立ち上がり、行動を起こすことが求められています。

日本青年会議所では、こどもを産み育てやすい社会の実現を目指し、企業や行政と連携したベビーファースト運動を全国で展開してきました。高岡においても、自治体や民間との連携により、持続可能な子育て支援モデルの構築を進め、社会全体で子育てを応援する雰囲気の醸成に取り組んでいます。このベビーファースト運動は、こどもを産み育てやすい社会の実現を目指すものであり、特に企業による妊婦や子育て世代への独自のアクションが重要な鍵となります。より多くの企業がこの運動に参画することで、社会全体に前向きな空気感が生まれ、企業だけでなく、個人の意識にも変化が広がっていきます。最終的には、この意識の変革がまち全体に伝播し、こどもにやさしい社会の実現へとつながっていくのです。

さらに、企業の具体的な取り組みを紹介し、その姿勢を称えることで、他の企業の参加も促され、子育てを応援するムーブメントが一層広がっていきます。加えて、企業や団体、行政、そして市民一人ひとりが連携し合うことにより、持続可能な子育て支援の推進や、地域に根ざしたモデルの構築が前進していくと確信しています。

【共感でつくる JC ブランド】
青年会議所の魅力をより多くの人々に広げていくためには、まず私たち自身がその魅力を実感していなければなりません。内側にいるメンバー一人ひとりが、自らの所属する団体に誇りを持ち、前向きに参加したいと感じることこそが、JCブランドを高める原点です。

そのためにも、メンバーや組織全体の意識を高める対内広報に積極的に取り組み、インナーブランディングを強化していく必要があります。組織の価値は、外から評価される前に、まず内側で共有され、実感されることによって高まり、その価値がやがて外部へと自然に伝播していくのです。また、JCが持つ多様な学びの機会、国際的な交流、そしてリーダーシップを育む経験などの本質的な魅力に気づき、それを自分の言葉で語れる力を育てていくことも重要です。自らの経験を通じて語ることができるメンバーの存在が、組織の信頼と共感を広げる鍵となります。

一方で、アウターブランディングにおいては、パブリックリレーションズの視点から地域社会との接点を見出し、共感を呼び起こす情報発信を進めていきます。ただ情報を届けるのではなく、相手の心に届く発信が求められます。私たち一人ひとりが発信者となり、青年会議所の存在意義や魅力を社会に伝えていくこと。それがJCのブランド価値を高め、組織力を高めることへとつながるのです。

【整える力が、動かす力になる】
どれだけ素晴らしい運動も、確かな組織基盤がなければ実を結ぶことはありません。その中核を担うのが総務と財務です。これらはまさに組織の心臓であり、青年会議所運動の推進力を支える根幹であります。

総務は、会議体の運営、正確な記録と情報共有、そして意思決定の透明性を確保することで、組織全体の信頼性と一体感を高める役割を担います。 会議が、議論を通じて方向性を共有し、組織の意思を形成する場となるよう、円滑かつ効率的な運営が重要です。さらに、誰もが参加しやすく、活動しやすいと感じられる環境を整えることも大切な役割です。多様な背景を持つ会員一人ひとりが参画できるよう、アテンダンスの活用、参加しやすい仕組みづくりに取り組みます。

財務は、限られた資源を的確に運用し、持続可能な組織運営を実現するための重要な機能です。収支の透明性を確保しながら、事業の価値と効果を見極めたうえで、審査を行う必要があります。また、規則は組織運営を適正に保つための明確な基準であり、すべての会員が安心して活動するための土台です。コンプライアンスを遵守し、ルールを徹底し、健全な運営を行うことで、信用と信頼ある組織が生まれます。

組織運営の屋台骨を担う総務と財務の機能を最大限に発揮し、会員が活動しやすく、活動したいと思える環境を整えることで、青年会議所運動の効果を最大化してまいります。

【おわりに】
人は、いつ変わるのか。その答えは、誰かのために本気になった瞬間ではないでしょうか。私たちは、自分のためだけでは出しきれなかった力も、誰かの笑顔や未来のためであれば、120%の力を発揮できる存在です。そして、人は人でしか磨かれません。価値観の違いを受け入れ、ときに衝突し、ともに悩みながら歩む日々の中でこそ、自らの視野が広がり、器が大きくなっていくのだと思います。青年会議所は、そんな「人が変わるきっかけ」を持ち寄り、互いに磨き合いながらまちに挑戦を仕掛けていく場です。私は、ここ高岡の地で、そんな熱き同志たちとともに、未来への責任を担い、より良い変化を生み出す運動を展開してまいります。

すべては、未来の高岡のために。自らを変え、まちを変えよう。

2026年【重点項目】

・LOM一丸となった会員拡大

・まちのビジョンに基づいた事業の実施

・日本JC、北陸信越地区協議会、富山ブロック協議会への協力ならびに出向者支援

以上