【はじめに】
高岡青年会議所には、人生そして地域をより良くする力があると信じています。なぜなら、青年会議所活動を通じて私自身の人生が変わり、共に活動してきた多くの先輩方の人生の変化も目の当たりにしてきたからです。高岡青年会議所は54年の歴史の中で、多くの人々の人生と地域をより良くしてきました。
青年会議所には、新たなことにチャレンジする機会、つまり発展と成長の機会が豊富にあります。この機会を掴むかどうかは、あなた次第です。最初は大変に思えるかもしれませんが、チャレンジの先には成長と人生の豊かさが待っているとお伝えしたいです。
私が2016年に入会した時、特に目的意識はなく、活動も最初は消極的でした。しかし、2019年に委員長職を任されたことが転機となり、大変な中でも得た達成感と感動は格別なものでした。メンバーや家族、先輩方の支えに感謝しながら、多くの経験を積むことで成長し、仲間との絆も深まりました。
青年会議所は、他者のために時間と労力を惜しみなく使い合う素晴らしい団体です。この活動を通じて、私は感謝の心を大切にし、関わる人々の幸せのために行動することを価値観として持つようになりました。そして精神的な充実感や成長の喜び、志を共有する仲間との絆が、人生を豊かにしていると感じています。
高岡青年会議所のメンバーには、人生の豊かさを実感しながら、地域に奉仕できる存在であってほしいと願っています。物質的な豊かさだけでなく、精神的な充実や仲間との絆こそが、本当の豊かさだと思います。
活動を通じてスキルを磨き、達成感を得て自信を持つことで人生が充実します。その充実感が、他者や社会全体に目を向け、地域社会に貢献する原動力となるのです。
高岡青年会議所は、豊かさを感じられる場であり、仲間と共に成長し地域をより良くするための力となります。新しい挑戦は不安ですが、その一歩が人生の転機となり、高岡の未来をより良くすることに繋がるはずです。
私は理事長として、全力で皆さんをサポートします。人生は一度きりです。
「JUST DO IT」
考えすぎず、ためらわず行動しよう。
自分の限界を超えて挑戦し、自分を信じて行動しよう。
笑顔溢れる明るい高岡の未来を目指して。
【これまでの感謝と持続可能な地域社会への貢献と未来への展望】
1970年に日本全国で445番目の青年会議所として誕生した高岡青年会議所は、2025年に創立55周年を迎えます。これまで多大なご理解とご協力をいただきました地域の皆様、先輩諸兄姉、関係するパートナーの皆様に深く感謝申し上げます。
創立以来、高岡青年会議所は明るい豊かな社会の実現を目指し、さまざまな運動を展開してきました。この55年の歴史と伝統を現役世代が受け継ぎ、地域やパートナーと強固な関係を築きながら、感謝の心をもって記念事業に取り組みます。これを節目として、これまでの地域への影響を振り返り、未来へのさらなる飛躍を目指します。
近年、少子高齢化や地域コミュニティの衰退、新型コロナウイルスの影響、異常気象による自然災害など、多くの課題が急速に顕在化しています。このような時代において、持続可能な地域づくりが求められています。
高岡青年会議所では2024年に「まちのビジョン策定会議体」を発足し、地域の未来を描いた中期ビジョンをさまざまな業界のパートナーと共に創り上げました。記念事業ではこの中期ビジョンを発信し、パートナーと連携してその実現に向け行動を共にしていくことを宣言します。
この活動は一年限りのものではありません。中期ビジョンを組織全体に浸透させ、メンバーの意識を統一しながら進捗を検証し、パートナーと共に未来に向けて継続的に取り組んでまいります。
【会員拡大とリーダーシップ育成を通じた青年会議所の持続可能な発展】
私たちの運動は、志を共有するメンバーによって支えられています。そのため、会員資格が40歳までという年齢制限がある中、会員拡大はLOMの継続における重要な課題です。現役メンバーや先輩諸兄姉、協力企業、過去事業協力団体など、私たちが持つ多くのつながりを活用し、会員対象者の情報を収集しつつ、メンバー全員が当事者意識を持って新たな仲間の開拓に取り組んでいきましょう。
近年では在籍期間が短期化し、理事職を経験した後に十分な理解や成長を得られないまま卒業する会員が増えています。これにより組織の弱体化や持続可能性への影響が懸念されています。
青年会議所は、多様な活動や研修を通じて、多くの人と出会い、自己研鑽を深め、地域社会のリーダーへ成長する機会を提供しています。このJCの魅力を短期間の在籍会員にも実感してもらい、成長につなげるためには、理事メンバー一人ひとりがロールモデルとしての役割を果たすことが必要です。また、機会を提供する側とされる側が相互に学び合い、共に成長する活動を展開してまいります。
【若者が輝ける未来へ】
富山県の人口は76年ぶりに100万人を下回り、高岡市も人口減少の問題に直面しています。現在、約16万4千人の人口は年々減少しており、自然減に加え、若者の転出による社会減が深刻です。しかし、若者は地域の未来を担う重要な存在です。
富山県では「ウェルビーイング」を成長戦略の柱として掲げ、一人ひとりが心豊かで幸せな日々を実感できる社会を目指しています。この高岡でも、若者が自分たちの未来をこの地域で築きたいと思える環境づくりが必要です。
地元企業と協力し、出前講座や企業見学ツアーを通じて高岡の魅力を若者に伝え、明るい未来と夢を描ける機会を創出します。また、企業はAIやDX技術の導入をはじめとする社会の変化に対応するとともに、働き方改革やウェルビーイングの実現に取り組むことで、次世代に選ばれる企業となるよう努める必要があります。
私たちは地域全体で若者を支え、彼らがこの高岡で輝ける未来を築けるよう取り組んでまいります。
【住み続けたいと思える持続可能な地域づくりへ】
近年、欧米では「サーキュラーシティ」の概念が注目を集めていますが、高岡市も2023年11月、富山県内で初めて環境省から「脱炭素先行地域」に選定されました。この選定を受け、市と企業が連携して地域経済の循環モデルを確立し、サーキュラーエコノミーの実現に取り組んでいます。商業施設を中心に市街地の求心力を高めることで、交流人口の拡大と脱炭素の相乗効果を生み出すことを目指しています。
この取り組みは、まちづくりの中で重要な差別化要素となり、環境と経済の両立を実現するチャンスです。サーキュラーエコノミーを推進することで、高岡市は環境意識の高い地域としてのブランドを確立し、昨年から高岡青年会議所が取り組んでいるインバウンド観光誘致にも大きな魅力を提供できるでしょう。これが実現すれば、地域社会にとって明るい未来と希望をもたらす誇らしい成果となります。
このチャンスを最大限に生かし、高岡市をさらに魅力的な場所として認知されるよう努力することが、持続可能な未来を築く鍵となります。サーキュラーエコノミーの実現には、市民一人ひとりが日常生活の中で環境に配慮した行動を取り、持続可能なライフスタイルを実践することが欠かせません。小さな取り組みでも地域全体で行うことで大きな変化を生み、好循環につながります。これを理解してもらい、行動の変容を促す機会を創出していきます
【世界全国規模の交流と情報発信を通じた運動・組織強化】
青年会議所で開催される各種大会や諸会議は、JCのスケールの大きさを実感できる貴重な場です。ここでは全国各地から志を同じくする同志が集い、課題に挑戦する姿勢に満ちたJAYCEEたちの活躍を肌で感じることができます。これにより新たな気づきが生まれ、地域活動へのエネルギーが得られるでしょう。また、姉妹JCである韓国・大邱壽城青年会議所との交流を通じて、国際的な視野や多様な価値観を養い、自身の成長を促進します。このような経験は地域社会全体に新しい視点と活力をもたらす契機となります。
組織力強化のためには、メンバーが可能な限り多くの活動や交流に参加することが重要です。そして、私たちの日々の運動や活動を効果的に発信するためには、ホームページやSNSの活用が不可欠です。どれほど素晴らしい事業であっても、その魅力が市民に伝わらなければ、まちに良い変化を起こす効果は低減してしまいます。
JCの運動はJC内で完結するものではなく、行政や地域、関係諸団体、市民を巻き込み、共感の連鎖を生むことで社会課題の解決に繋がります。そのため、広報活動では「何を伝えたいのか」「誰に伝えたいのか」を明確にし、正確かつ迅速に情報を発信することが求められます。また、現代のデジタル社会に対応するため、AIスキルを身に付け、最新のツールを活用するなど、戦略的かつ効果的な広報を実践します。これにより、高岡青年会議所への理解と価値を高め、運動の効果を一層向上させることを目指します。
【組織力向上と危機管理体制の確立】
総務はLOM(Local Organization Members)の中核を担い、一般社団法人としての諸手続きや各会議の運営・管理など、組織全体の円滑な運営と効果的な運動推進を支える重要な役割を果たします。組織が一丸となり、効率的かつ戦略的に目標を達成するためには、組織力の向上が必要不可欠です。
まず、メンバー間の信頼関係を構築し、共感でつながることで、共に成長できる環境を整備します。これにはコミュニケーションの活性化やモチベーションの向上が欠かせません。さらに、時代に応じた柔軟な発想の転換を行い、運動や活動をしやすい環境を作ることを目指します。青年会議所の本質を理解したうえで、現在の非効率な部分を見直し、より効果的で効率的な方法へと進化させていきます。
また、昨今の異常気象に伴う自然災害の頻発を受け、危機管理体制の見直しが急務です。令和6年に発生した能登半島地震は、高岡にも大きな被害をもたらしました。このような有事に備え、高岡青年会議所として迅速に支援を展開できる体制を再構築します。具体的には、災害現場を想定した組織体制の見直しや、支援方法の準備を進め、柔軟かつ円滑に対応できる仕組みを整備します。
さらに、行政や高岡市社会福祉協議会と連携し、防災に強い地域づくりを目指します。これにより、災害時の対応力を強化するとともに、地域社会全体の安全・安心を支える活動を推進していきます。
【最後に】
一歩踏み出すことで、多くの素晴らしい経験と、先輩諸兄姉、そして仲間たちに恵まれました。高岡青年会議所での貴重な経験を通じて、私の中で「生まれ育った高岡をより良くしたい」という想いが一層強まりました。青年会議所は様々な人々を結びつけ、共通の理念と活動を通じて結束力を高め、地域をより良くしたいと願う人財を生み出し続けています。
私たち一人ひとりが前向きな変化を起こすことで、地域にも多くの前向きな変化が生まれ、そこから多くの幸せが生まれると信じています。高岡の未来は、私たち一人ひとりの手の中にあります。青年会議所の活動を通じて地域社会の課題を解決し、高岡が活気に満ち、人々が笑顔で溢れる、希望に満ちた社会を実現していきましょう。
2025年【重点項目】
・高岡JC創立55周年記念事業の実施
・LOM一丸となった会員拡大
・青年会議所運動の効率的かつ効果的な発信
・高岡JC運動方針に基づいた事業の実施
・日本JC、北陸信越地区協議会、富山ブロック協議会への協力ならびに出向者支援
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